1989年5月

強風、豪雨のなか、ついに決行したサバイバル・ゲーム

新学期が始まって1か月余り…。フツーの人だったら、新しい生活にも慣れて、ホッと一息ってとこなんだけど、SMAPはいまや大忙しの毎日。稲垣、森のふたりはドラマに出演しちゃってるし、全員でラジオ番組をやってるし、CMもオンエアになっちゃったり…。五月病になんてなってるヒマがないほど、仕事にハゲんでるんだ。

「しばらくみんなで遊びに行ってないよね」ゴールデン・ウィークのまっただ中、中居がポツリと言った…。「そうだ!キャンプやろうぜ、山の中でさ。気持ちいいぞ」木村の提案はウケた!遊びのこととなると、こいつらは動きがすばやい。早速、学校も仕事も休める日を決めると、もう、全員、大ハシャギ。「アウトドアへGO!」

さて、待ちに待った当日。ひさしぶりの大雨にも負けず、キャンプ行きを決行!

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初夏とはいえ、濁流は身を切るように冷たい。だが、ここで逃げたら男・SMAPがすたる。恒例の”お祭りバカ騒ぎ”の始まり、始まり~。そうです、バーベキュー用の”マスのつかみどり”大会。失敗すると、食卓がさみしい。それで、みんな必死。「バカ、そっち行ったぞ」「ぼくの足ふむんじゃねーよ」今日の渓谷は騒がしい。

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マジメだけは誰にも負けん!
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スブぬれになりながらも、得意のフライ・フィッシングでマス1匹釣った。その後もせっせと玉ねぎ、人参きざんだり、マメにみんなの食事係を務めた。「ねぇ、みんな、ゴハンできたよー」とサービスしながら、食べるのは誰よりもいちばん遅い森。

根性だけは誰にも負けん!
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「なんかおもしろいことな~い?」とキョロついてた香取の目が輝いた。川に横たわる倒木を見つけた瞬間、いきなり飛び込んだ。「これ、マキにするんだい!」と、かつぎ始める。ビクともしない。ガンバルこと10分。すべてがムダな努力だった。

ファッションだけは誰にも負けん!
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野球はうまいが、ハッキリ言って野性派アウトドア人間ではない。雨に撃たれながら、ひとりモノ思いにふけるポーズの中居。実際にはナンにも考えてない。ただハラが減って動けないだけなのだ。「ねぇ、僕ってけっこうキマってる?」みんなの無言に、また思いにふける。

テクニックだけは誰にも負けん!
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木村はちっちゃいころから、お父さんと釣りの技を磨いてきた。ブラック・バス60㎝の記録も自慢だ。「今日はいっちょトップ・ウォーターでやってみるか」なんて専門用語ビンビン。まわりで子犬のようにはしゃぐ仲間を尻目に、釣り師の趣き。やったぜ!ニジマスとビッグ・ファイトの図だ。

いよいよ、お待ちかねのバーベキュー・タイム
いつもは、ポテトチップス、ハンバーガー、弁当と、こいつらの食生活は貧しい。で、こんなゴチソー、ひさしぶりってわけね。肉に野菜にハシがいっせいに飛び交う。年少組で闘いに敗れた香取なんて、ナマ焼きのマス食った。

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みんなでキャンプ・ファイアーを囲むと、大自然の中で、6人の心もなごんできた。こういう場所だと、不思議と話もはずむ。

「オレさ、バスの中で熟睡しちゃってさ。学校変わったばっかなのにもう遅刻だぜ!」と木村。
「僕なんかね、入学した途端に”生意気だ!”ってなぐられると思ってたんだけどさ。もう先輩たちとスケボーやって遊んでんだよ」香取は無邪気に魚をかじってる。
「来年受験だからさ、思いっきり勉強しようと、教室で一番前の席を狙ってたんだけど、うしろのハジになっちゃったよ…」と、さっきからメシばっかり食ってる草なぎ。
「こないだ伊豆にロケに行ったら、みんなが僕のことを”大地(ドラマ青春家族の役名)だ!”って騒いじゃって、おいしいものをいっぱい食べさせてもらっちゃったい」と、いまやお茶の間の人気者、稲垣。
「高校ってさ、強化ごとに先生が違うから、名前を覚えらんなくて困っちゃうよ」と、意外とマヌケな森。
「オレ様なんか、自転車こいで湘南の海へ行っちゃってさ、リゾートしちゃったぜ」あくまでノリの軽い中居…。

もう暗くなってきたのに、オシャベリはなかなかつきない。「おいしい山の空気をいっぱい吸いこんで、また明日から力入れるぜ!」